本当にどこまでもバカな私。
それだけ彼を心から愛していた証拠でもあるのですが。。。
私がずっと憧れていたウェディングフォトを、自分の国で撮ろうと提案してくれた裏切り男Y。
奥さんのことも、日本での仕事をどうするかも全く先の予定もわからないのに。。。
それでも、その時の私には一筋の希望の光に感じたのです。
突然知人からの電話で彼が既婚者だと発覚し、6年間の全てが嘘の上に築かれていたことがわかった今。
絶望しかなかった私には、結果的にこれからまた苦しむことになろうとも、この瞬間はとにかく甘い言葉が欲しかったのです。
ウェディングフォトの提案で、少しだけ気持ちを落ち着かせた私はとりあえずその日の話し合いを切り上げました。
帰り際、レストランのトイレに向かう渡り廊下でキスをしました。

こんな状況でさえ彼のキスは身体中をとろけさせるのです。
そうして、ただ自分を苦しめる状況を続けさせるだけになることは、この時は知る由もありませんでした。
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